紗袷

経(たて)糸を2本ずつ絡ませることで目が粗く、軽くて薄い絹織物の紗。平安時代から、夏の衣料として用いられてきました。
紗というのは、薄物ですが、1枚羽織るだけで何か守られているような気にさせてくれる便利な織物です。茶の湯の先生に教えてもらったことですが、あまり透け感のない紗を防水加工して道行コートに仕立てて、1年中着ています。
紗袷は、この紗を2枚あわせて仕立てるので、薄い生地と生地の間に空間ができ、風通しの面、保温性の面も両方兼ね備えた着物とされています。しかし、着用が、単衣と薄物の間のわずかな期間とされているので、非常に贅沢な着物と言えます。
紗袷の着物の魅力は、なんといっても透かしてみることを前提した柄と、重ねることでその瞬間にしか現れないモアレ効果。描かれたものがぼかされ、実際にはないものが見える不思議を織物の中に捉えています。

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